子供の病気 | ||||
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◎発疹のでる病気 | ||||
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○水ぼうそう | ○風疹 | ○手足口病 | ||
○溶連菌感染症 | ○血管性紫斑病 | ○りんご病 | ||
○単純ヘルペス発疹症 | ○かぜによるウィルス性発疹症 | |||
○薬疹 | ||||
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***** 水ぼうそう ***** | ||||
水ぼうそうは、水痘ウイルスが原因で起きる病気で たいへん伝染力が強く、上の子が幼稚園などでこのウイルスに感染すると 必ずと言っていいほど、きょうだいへも感染します。 一般的に多いのは、幼稚園や保育園での集団感染です。 もっともかかりやすいのが、3〜7才ころで、9才くらいまでに ほとんどの子がかかるといわれています。 月齢の低いうちは母体からの免疫をもっていますが この免疫力は弱いため、生まれたばかりの赤ちゃんでもかかる可能性があります。 <症状は?>この病気の特徴はかゆみのある発疹が出ることです。 まず、赤い米粒大の発疹が1〜2個あらわれます。37〜40度ほどの 発熱をともなうこともありますが、熱はあまり高くなかったり まったく出ないこともあります。 赤い発疹は、胸や背中、おなかなどにパラパラと出始めますが、 しだいに顔、手足、口の中、頭の中にまで広がってきます。 数時間〜半日ほどで全身に広がり、早く出た発疹からしだいに プチプチと水をもった水疱へと変化していきます。 そして、その後1〜2日で膿疱(白っぽいにごった膿をもつ発疹)へ 変わります。 発疹が出て3〜4日たつと、膿疱はカサカサに乾いて黒いかさぶたに なっていき、かゆみもしだいにおさまります。 赤い発疹→水疱→膿疱→かさぶたへ 感染から症状が出るまでの潜伏期間は2〜3週間。 うつりやすいのは発疹の出る2〜3日前から、すべての発疹がかさぶた になるまでです。 水ぼうそうは一度かかると生涯免疫ができますが、水痘ウイルスは ずっと体のなかにひそんでいます。 大人になって体調をくずしたときに、体の一部に水疱が出るのが 帯状疱疹で、はげしい痛みをともないます。 帯状疱疹にかかった大人から水ぼうそうにかかったことのない子ども にうつると、水ぼうそうになります。 <自宅でのケアは?>発疹がかさぶたになるまでは安静にしていたほうが よいでしょう。 熱が出なければ全身状態はわりによく、比較的元気なのですが 口の中にも発疹が出るため、食欲が落ちることもあります。 しみないような消化の良い食事をあげましょう。 小児科ではかゆみをおさえるための軟膏や、化膿を防ぐための軟膏を 処方することがあります。 発疹をかきこわさないことが大切です。 ウイルス性の病気には一般的に特効薬はありません。 でも幸運なことに水ぼうそうには治療薬があります。 この薬を発症から48時間以内の初期の段階に服用すれば発疹や発熱を 抑えたり、発症しても症状が軽くすむことも期待できます。 その場合も免疫はきちんとついているので再度かかる心配はありません。 |
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***** 風疹 ***** | ||||
発熱と同時に、ややかゆみをともなう小さな赤い発疹が 全身にパラパラと広がります。多くの場合、発熱は37〜38度程度ですが 40度近くになることもあります。 全体的にははしかに似た症状が出るため、「三日ばしか」とも 呼ばれています。 <症状は?>発熱や発疹が出るのと同時に、耳のうしろや首のリンパ腺がはれ、 ふれると小指の先くらいのグリグリができているのがわかります。 このリンパ腺のはれが風疹の大きな特徴です。 このほか、白目が赤く充血したり、のどが赤くなって痛んだり、 軽いせきが出ることもありますが、熱は数日で下がりますし、発疹 などの症状も4〜5日目には軽くなります。 風疹は一度かかれば免疫がつきます。また軽いときは熱もほとんど 出ず、発疹もわずかなため、感染したことに気がつかないで終わって しまうこともあります。これを不顕性感染といいます。 風疹は健康に育っている子にはそう心配のいらない病気ですが、 まれに、発症後4〜5日か、回復期に入ってから脳炎を起こすことが あるので、油断はできません。 発疹の出る数日前から、発疹の出たあと5日間くらいまでは人に うつしやすいため、集団生活は休んで、外出も控えたほうがよいでしょう。 風疹は、妊娠4ヶ月までの妊婦が感染すると、生まれてくる赤ちゃん に心臓病や知能障害などの障害が起きる危険性があります。 感染している子どもは、妊婦さんに近づけないようにしましょう。 <自宅でのケアは?>風疹はとくに治療をしなくても自然に治ります。 もし、熱が高いときは脱水症状に気をつけましょう。 こまめに水分補給を忘れないでしてください。 発疹は多少のかゆみを感じることがありますが 強くかきすぎると点々と出血班が出やすいので注意。 冷たいタオルなどで患部を冷やしてあげましょう。 |
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***** 手足口病 ***** | ||||
手足口病というのは、その名のとおり手足と口に水疱状の発疹が できる病気です。 夏かぜの一種で、腸の中にいるコクサッキーA16ウイルスや エンテロウイルスが原因で起こります。 これらのウイルスは数種類あり、感染力も強いため、一度かかった子でも またかかってしまうことがあります。 このウイルスはせきや唾液などによる飛沫感染のほか、便に排泄された ウイルスが手について、それが口から入ってうつることがあります。 ウイルスの潜伏期間は3〜6日。生後6カ月くらいから4〜5才ころの 乳児に多い病気です。 <症状は?>この病気の特徴は、手のひら、足の裏、口の中に周囲が 赤くて真ん中が白い、米粒大の水疱ができることです。 この水疱は大きさがまちまちで、平たい楕円形をしています。 手足の水疱には痛みやかゆみはなく、破れることもないのですが、 口の中のものは破れてただれ、強い痛みをともなうカイヨウになるため つばを飲み込むのも痛い状態になります。 そうなると赤ちゃんは、ふきげんになったり、食欲が落ちたり、 よだれが大量に出たりします。 熱は出ても37〜38度くらいで、1〜2日でたいていは下がり ますが、ときには下痢や嘔吐をともなうこともあります。 <自宅でのケアは?>この病気は1週間ほどで治ってしまうような 比較的軽い病気なのでとくに治療を必要とせず、自然に治るのを 待つのが一般的です。 口の中のカイヨウの痛みで食欲がなくなることも多いのですが 痛くて食事ができないのはせいぜい1〜2日です。 その間は、口当たりのよいプリンやゼリー、冷たいアイスクリームや 食べやすくて栄養のあるスープなどを用意してあげましょう。 |
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***** 溶連菌感染症 ***** | ||||
溶連菌感染症とは、A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌の感染に よって起こる病気の総称です。 赤ちゃんがかかることは比較的少なく、発症するのは幼児や学童が中心です。 潜伏期は2〜3日。くしゃみや唾液などでうつります。 溶連菌の中でも特殊な毒素を出すタイプに感染すると、高熱とともに全身の 皮膚に赤い発疹が強く出る場合があります。これを「ショウコウ熱」と 呼んでいました。 昔は大変恐れられたこの病気は、死亡率の高さから法定伝染病に 指定され、かかると隔離されていました。 <症状は?>はじめはのどのかぜ症状を示します。39度前後の急な発熱が あり、のどを見ると、のどちんこや扁桃部分が赤くはれ、のどの入り口 も赤い炎症を起こしています。痛みが強く、吐き気や嘔吐、頭痛、 腹痛、ときには筋肉痛や関節痛がでたりします。 その後、赤いこまかな発疹が首や胸、手首や足首から始まり、全身に 広がっていきます。出方や程度はさまざまで、かゆみをともないます 発症直後、舌は白いコケでおおわれたようになりますが、3〜4日 すると赤くなってプツプツになります。これは「いちご舌」と呼ばれ 溶連菌の特徴です。 <治療は?>治療はこの菌に有効な抗生物質の服用です。 これにより熱は1〜2日で下がり、発疹もおさまり、のどの痛みも 1週間以内でひいてきます。その後、指先の皮膚が新じゃがいもの 皮のようにベロベロとむけてきますが、これもほとんどの場合 3週間程のことです。 ただし、症状がおさまったとしても、それで細菌が完全に体から消え たわけではありません。溶連菌感染症の場合はとくに、処方された 抗生物質の量や回数は最後まできちんと指示通りに飲みましょう。 (ふつう10日〜2週間) また抗生物質を服用して細菌がいなくなっても、油断は禁物です。 急性腎炎やリウマチ熱、血管性紫斑病などを起こすことがあります。 <自宅でのケアは?>ホームケアの基本は、水分補給とのどごしの良い食事です。 体力を消耗しないように気をつければ、お風呂に入れてもかまいません。 |
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***** 血管性紫斑病 ***** | ||||
静脈の血管がもろくなって、重力のかかるおしりや足首、手などに 直径1〜5cmほどの点状の出血班がいくつもあらわれます。 原因は不明ですが、溶連菌感染症で熱が出た2〜3週間後に発症することが 多いため、溶連菌感染症をきっかけとする二次的な血管障害と考えられます。 血管性紫斑病になると、1ヵ月以内に3割くらいが紫斑性腎炎になります。 ほとんどは一時的な症状で回復しますが、重症の場合には将来腎不全に なったり、重い血尿を残す可能性も数パーセントあります。 <症状は?>特徴的な症状は、おしりや足首、手などに1〜5cmほどの 出血班。これは紫斑といい、血管から血液がもれて皮下出血した ために起こるもので、かゆみはありません。 同時に腹痛、足首や手首、ひざなどの関節痛などもみられます。 おなかが痛くなるのは胃腸にも出血が起こるためです。 <治療は?>入院中は点滴や抗生物質を使って治療します。 2〜3ヶ月で治ることがほとんど。 走ったりして足に重力がかかると、再び静脈圧が上がって紫斑を 繰り返すことがあるので、自宅での療養はできるだけ安静に。 |
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***** りんご病 ***** | ||||
正しくは「伝染性紅班」と呼ばれる感染症です。 原因はヒトパルボウウイルスといわれており、幼稚園や小学校くらいの 子どもの間で春先に流行します。 潜伏期間は7〜16日で、発疹が出てきたときには、もう感染力はありません。 2才以下の赤ちゃんがかかることはほとんどありません。 <症状は?>まず、両側のほおに、蝶の形をしたりんごのような真っ赤な 発疹があらわれます。発疹は少し盛り上がった鮮やかな赤い色になり、 かゆみをともないます。 最初は斑点状ですが1〜2日たつと腕や足の外側にもあらわれてきます。 発疹同士がくついて広がるので、レース状の網目模様に見えるのが特徴です。 発疹は3〜4日目がもっとも鮮やかで、患部はほてりを感じる こともあります。 日に当たったり泣いたりして体温が上がると、より鮮明になる 傾向があるようです。 熱は出ない場合が多く、ほとんど発疹以外に症状は出ません。 <自宅でのケアは?>軽くすむことが多く、元気なのであまり心配は いらない病気ですが、診断のためにも一度診察を受けましょう。 日光に当たったり入浴すると、発疹がぶりかえしたり、 かゆみが強くなることがあるので、発疹の出ている間や治りかけのころは 直射日光や入浴は避けたほうがよいでしょう。 発熱などのほかの症状がなければ、幼稚園や学校を休む必要はありません。 |
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***** 単純ヘルペス発疹症 ***** | ||||
単純ヘルペスというウイルスによって、水疱ができる病気です。 単純ヘルペスは水ぼうそうを起こす水痘ウイルスと似た関係にある ウイルスで、感染すると一生体の中に残ることがあるという点も、 水痘ウイルスと同じです。 このウイルスに最初に感染したとき、舌やほおの内側、歯ぐき、 のどなどに口内炎ができることがあります。 これはヘルペス性歯肉口内炎といい、この状態になると2〜5日くらい 高熱が出ます。口の中が痛んで食事ができなくなるほか、 歯肉がはれて出血しやすくなります。 乳幼児にとっては、比較的重い症状が出る病気です。 一度この病気にかかると、ウイルスは一生体の中に残ることがあります。 元気なときはじっと体の中にひそんでいますが、かぜをひいたり 体調をくずしたり、口の粘膜をかんでしまったなどのちょっとした 体調の変化で表にあらわれます。 たとえば皮膚の場合だと、ひっかき傷ができたところやおむつかぶれ、 アトピー性皮膚炎など、皮膚に炎症があるところに集中して発疹が出ます。 大人の場合には、体調の悪いときに顔や体に数個の水疱が集まって 出る場合もあります。 <自宅でのケアは?>口内炎は、とくに治療になくても1週間〜10日前後で 自然に治ります。 しかし、口の中の痛みが強いため、食事や離乳食は無理にとらなくても よいでしょう。ただし、脱水症対策として白湯や麦茶、 乳児用イオン飲料などの水分だけはしっかり飲ませてあげましょう。 熱や口内炎がややおさまって食欲が出てきたら、 口当たりやのどごしのいい食事を用意してあげてください。 |
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***** かぜによるウィルス性発疹症 ***** | ||||
かぜをひいたとき、風疹のような発疹が出ることがあります。 かぜを起こすウイルスは200種以上もありますが、その中には 発疹をともなうものもあるのです。 この発疹は、かぜをひいて2〜3日後にあらわれます。 とくに夏かぜのウイルスにかかっているときに多く、 200人に1人の割合で発疹がみられます。 同じウイルスに感染しても全員に同じ発疹が出るわけではなく 症状には個人差が大きいといえます。 <自宅でのケアは?>この発疹に関しては、特別な治療は必要ありません。 ごく普通にかぜの治療をつづけていれば、2〜3日で発疹は自然に消えて いくでしょう。 |
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***** 薬疹 ***** | ||||
赤ちゃんには少ないはずですが、治療に使った薬に含まれる成分に 体が反応を起こして発疹が出ることがあります。 薬疹を引き起こしやすい薬のトップ3は、解熱鎮痛剤剤、抗けいれん薬、 抗生物質となっています。 とくにアレルギー体質の子に薬疹が出やすい場合もあります。 また、症状が発疹でなく、下痢としてあらわれることも。 <自宅でのケアは?>薬疹が出たら、その薬の使用を中止し 必ず主治医に相談しましょう。 再発を予防するために、原因となった薬を突き止め 次回からはその薬を避けてもらうようにするとよいでしょう。 |
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